赤ロムとは

そもそも赤ロムとは、どのようなスマホのことなのでしょうか？

いわゆる中古のスマホである、SIMカードが入っていない端末の「白ロム」の場合は、別途購入したSIMカードを差し込むことで、新品のスマホのように使用することができます。

一方、SIMカードを差し込んでも、一部の機能が使用できない端末を、「赤ロム」と呼びます。赤ロムとは、キャリアからネットワークの利用の制限をかけられている端末のことで、画面上に赤色のアンテナが表示されていることから、赤ロムと呼ばれるようになりました。

キャリアからネットワークの利用の制限をかけられている赤ロムは、キャリア回線を使用した通話やSMS、データ通信の使用が不可能なため、Wi-Fiとオフラインでしか使用することができません。

赤ロムになる原因

iPhoneなどのスマホが赤ロムになるには、様々な原因があります。

• 端末代金の未払い

iPhoneの端末は高額なので、ローンを組んで購入するケースがよくあります。赤ロムになる原因としては、端末代金の不払いや滞納などが最も多くなっています。

• 盗難にあった

何らかの理由で警察に盗難届が出されると、キャリアがネットワークの利用に制限をかけ、使用できなくします。

• 不正契約された

端末を契約する際に、身分証を偽造するなどして、虚偽の申請を行った場合には、キャリアがネットワークの利用に制限をかけ、使用できなくします。

• 犯罪に利用された

端末が振り込み詐欺などのスマホを使った犯罪に利用された場合には、キャリアがネットワークの利用に制限をかけ、使用できなくします。

法律で盗品の売買が禁止されている

法律では、盗品の売買が禁止されているため、赤ロムが盗品だった場合には違法となります。

盗品と知ったうえで売買した場合は、販売した側だけではなく、購入した側も罪に問われます。

ただし、赤ロム＝盗品とは限らないため、質屋に質預かりや買取を依頼することは、違法ではありません。

「携帯電話不正利用防止法」に抵触する

iPhoneなどの通信機器は、基本的に本人以外が使用することはできません。

これは、スマホやガラケーなどの携帯電話が、振り込み詐欺などの犯罪に使用されることが多く、不正利用を防ぐために、「携帯電話不正利用防止法」が施行されたからです。

スマホやガラケーのローンが完済していない場合、所有権はキャリアにあるため、完済していないスマホやガラケーを第三者に販売することは、携帯電話不正利用防止法に抵触します。

ただし、携帯電話不正利用防止法に抵触しても、罰則規定が設けられていないため、質屋に赤ロムの質預かりや買取を依頼したからといって、罰せられることはほとんどありません。

赤ロムを扱っている業者が少ない

赤ロムの質預かりや買取は、原則として禁止されていますが、処罰を受ける可能性は極めて低いため、法律的にもグレーになっているのが現状です。

ただし、トラブルを未然に防ぐために、赤ロムの質預かりや買取を行っている質屋は、非常に少なくなっています。

iPhoneなどのスマホやガラケーが赤ロムになるには、それなりの理由があるので、トラブルに発展することを避けるためにも、赤ロムの売買は行わないことをおすすめします。